明野地区の第4エイドステーションを管理しているのは北杜商工会の清水明さん。ちょっとダンディな感じの御仁、この明野についてじっくりと語っていただきました。

編集部(以下「編」):エイドステーションとして参加するのは何年目くらいなんですか?

清水さん:第1回目からだから8回目になるね。第1回目は、体育協会(体協)の役をしていて、ボランティアの女性陣たちが7人、体育協会の若い人たちが5人、商工会が5人。そんな感じで私たちは回ってるけどさ。昔は女性連絡協議会(女連協)という女性陣が手伝ってくれたんだけれど、もう解散しちゃったから。あとは体協と商工会の役人さんが17人でやっています。

編:何名かの方は当日スタッフとしてやっていただいておりますね。

清水さん:そうだね。108kmのグランフォンドだから千何百台やってくるからね。

編:まあ当然八ヶ岳もそうですけど、富士山も見えますよね。

清水さん:富士山見えるし、あと南アルプスも見えるし、すごく綺麗だよ。まあ今日はたまたまこんな状態だけど。なかなか明野は、一昨年は台風が当たっちゃって、それでコース変更になってね。明野へ来なくて。去年の10月は大成功だった。だけどこの先でさあ……。

編:倒木がありましたよね…...。

清水さん:千台近くの自転車が全部ストップしちゃったから。なにかあったら危ないということで警察がストップしちゃってて。なかなか出発までね、ごたついちゃって大変だったんだ。

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編:ちょうどこちらに来るまでに周りにリンゴ畑がありましたね。エイドステーションに出すものとしてはリンゴと…?   

清水さん:明野はリンゴとサツマイモ。最近有名になっちゃったんだけど「あけの金時」っていうサツマイモを作っているから。それを加工してパイの家エム・ワンでパイを売ってるんですよ。けっこう評判いいよ、あのパイは。以前、リンゴは当日間に合わないやつがあったから、長野県から本部通して送ってもらったということもあった。今年はもう早めに頼んであるから多分間に合うと思うけど。

編:リンゴの数を準備するのも大変ですよね。

清水さん:そうだねえ。まあ、金時パイだって8等分に切ってテーブルに並べているからね。

編:それも大変な労力ですね。パイはどちらで製造されているんですか?

清水さん:大泉に「パイの家エム・ワン」というのがあるんだよ。あそこでパイの姿にしてもらって。中のサツマイモは明野で採れたサツマイモを使っているんだよね。

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編:お菓子の工場なんですね。

清水さん:パイ工房だね。グルメフォンドのサービスショップにもなっているんですよ。寄ると食べられます。

編:そこでお店をやってて、作っているんですね。帰りに寄ってみますね! 大会のときもそうなんですけど、10月となると農作物のいい時期になっていて、毎週末あちこちで催し物をやっていますよね。

清水さん:そうだよなあ。このグランフォンドが終われば、大根祭りとかね。あと観光協会でやってる紅葉祭りとかさ。「歩け、歩け」って10kmばかり歩くんだけどさ。そういうのもスタッフみんなで出たりする。明野の朝はすごい景色がいいな。日中はちょっと霞もかかるけど、朝の5時頃にカメラマンがよく来ているよ。

編:参加者もけっこう写真撮られていますものね。自転車停めて。

清水さん:7月23日からね、北杜市明野サンフラワーフェス2016(http://www.hokuto-kanko.jp/event/sunflowerfestival2016)を開催するんだよ。一帯がひまわり畑になるんだけど、60万株もあるんだよね。

編:素晴らしいですね! 日本一の日照時間の長さという気候によく合っていますね。

清水さん:先日120人ぐらいのボランティアで種まきしてさ。今年は7月23日から8月23日。去年は8月のお盆のころ台風がきて、(ひまわりは)こんな頭でっかちだからさ、転んでさ。頭でっかちだから風に弱いんだよ。一番見頃が8月10日から16日ぐらい。いっぺんに咲かしちゃうともったいないから。7月20日に咲くやつと、一番メイン会場は8月のお盆のころに咲かせるようにしています。明野村の頃からだから、もう20年もやっているかなあ。

編:当然今、エイドステーションに出ている金時パイとリンゴは食べることができるので、よくわかるんですけれども、日照時間が長いってことは、たぶん特産物も期待できると思います。第一の特産物って何なのですか?

清水さん:やっぱり大根だね。大根祭りを11月3日にやるんだけれども、一万人以上のお客さんが来てくれる。そこで畑を開放してね、大根抜き体験ってのを1日やる。

編:グランフォンド八ヶ岳からちょうど1ヶ月後ぐらいですね。色んな種類がありますけど、どういう大根なんですか?

清水さん:この辺の呼び名じゃ「浅尾ダイコン」って言ってるんだけどさ。

編:大きいんですか?

清水さん:太いよ~。祭りでは1,000円で袋を買って詰め放題なんだけど、参加者は袋の底を破いたりして色んな工夫しててさ(笑)。面白いよね。お祭りだからさ、そんなの見て見ぬ振りするけどね。

編:地元の方から見て、自転車の大会はどんな印象を持ちますか?

清水さん:俺たちはさ、その日に自転車のイベントあることは知ってるけど、もうちょっと一般の人にも知られてくれば、会場に来て応援とかさ、グランフォンド八ヶ岳のパンフレットをあちこち貼ったりとかっていうことをした方がいいなあって思うよね。

編:知ってる人は知ってるけど、知らない人は「なんだろう今日は?」と。

清水さん:そう。「自転車がいっぱい走ってるけどなんだろう?」とかさ。そんな感じだもんなあ。PRもちょっと今年はやってみようとか観光協会に投げかけてもらってさ。例えば明野ラジオの防災で、「今日は自転車が通りますから、予定がない人は会場で応援してください」とかさ。朝の8時ごろから放送してさ。そうすると見たことないような自転車が走ってるんだからさ、興味ある人はいるよね?

編:あとは今回ですね、エイドステーションとその出し物を紹介するんですけど、当日に参加者がゴールしてから、どこのエイドステーションが「印象に残ったか」という形でコンテストみたいに投票してもらおうかなあと。

清水さん:大会の朝、全員に集合かけるじゃん。「おもてなしとかみんな、自転車乗っている人たちがあとで評価するから」って、そうやって挨拶するんだよ、俺が。別にAランクBランクじゃなくてね「おばちゃんたちが一所懸命やっていた」とかさ。そういうのでもいいかもしれないね。「印象に残ったエイドステーションどこですか」とか「アンケートも大した意味じゃない」とかさ。やっている人はそうすりゃ張り合いになるしねえ。「明野が良かったよ」って評価されたらみんな喜ぶよね。

 

パイの家 エム・ワンに行ってみた

明野のエイドステーションで提供される金時パイを作っているパイの家エム・ワンを訪ねてみました。標高1100m、森深い場所にある店鋪では、こだわりのパイ生地と素材、そして昔ながらの作り方で、様々な種類のお菓子やパイが売られている。お店で汲むことができる、地下40mから組み上げる天然水はひんやりとして、のどの渇きをスッと癒してくれます。

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森の中にたたずむ工房は、なんだかメルヘンチックです。

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パイの中にはたっぷりあけの金時が詰まっております。

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お店に寄ったら天然水もぜひ堪能してください。

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ソフトクリームも絶品です。これはお店にきたら食べられるご褒美でしょうか。

 

問:パイの家 エム・ワン 〒409-1502 山梨県北杜市大泉町谷戸5883 http://www.pai-m1.com/

(まとめ/FUNRiDE編集部)